吸収塔・タワー
濡壁式吸収塔
トーカベイトの特色をよく活用した機器の一つとして、下図に示すような吸収塔があります。
これは、大量の吸収熱を発生する塩化水素ガスの吸収にもっともよく用いられています。
塩化水素ガスと吸収水は、濡壁塔の吸収管上部から入って並流に通過します。
吸収水は吸収管の内壁をフィルム状で流下し、その間に吸収及び冷却が行われます。
未吸収の塩化水素ガスはリターン管を通り、充填塔式回収塔で液-ガス向流で吸収されます。
この濡壁式吸収塔は、ソーダ工業における合成塩酸製造装置、石油化学工業などにおける副生塩化水素ガス吸収装置などの塩化水素ガス吸収に用いられるばかりでなく、フッ化水素ガスの吸収にも用いられています。
また最近では、産業廃棄物処理装置の一部として、焼却炉などから排出される有害ガスの吸収にも用いられています。
充填塔
トーカベイトの優れた特徴を利用し、塩酸、硫酸のような腐食性流体の蒸留、吸収、洗浄など気液接触・物質移動操作に広く用いられています。
構造は、図のようにトーカベイト製の中空胴を、ねじ込み接着とフランジ接続によって積み重ねたもので、上部には液の分散板を、下部には充填物の支え目皿を取り付けて充填物を充填して、気液の接触を有効に行わせるものです。
充填物には、トーカベイトや黒鉛質のラシヒリングをはじめ、PE,PP,PVDF,ETFE等の各種樹脂製テラレット、セラミック製のインタロックスサドルなどを使用することができます。
本体材料は、トーカベイト以外にもPTFEライニング、ゴムライニング、FRPなど各種製作可能です。 お問い合わせ下さい。
スプレー塔
スプレー塔は、図のように上部からスプレー水を噴射し、ガスを吸収させる装置です。
ガスが高温の場合は、塔の上部に水冷ジャケットを取り付け、トーカベイトに含浸された樹脂を保護します。
スプレーのサイズや数量は、仕様/条件に応じて増減が可能です。
また、スプレーが摩耗したり詰まった場合でも、本体の解体なしでスプレーノズルを交換することができます。